30年先の未来を読む!建築市場の急縮期到来。いかに生き残り、勝っていくか?

先月の部門全体ミーティングで、「未来予測→これからの建設市場→5年後を見据えた組織戦略」を扱った。


Q.建築市場バブルは、いつまで続くのか

今われわれが迎えているのは、資本主義→近代市場→私権社会まで遡る歴史的な大転換期である。

建築市場に限らず、貧困消滅・物的豊かさ実現によって、需要が減少し、企業の生産力はダウンする。

また、膨大な国の借金、人口減少・少子高齢化、プーチン主導による脱グローバリズムの世界情勢など、これらも間違いなく市場に影響を与える。


そんな中、金額が大きいため5~10年スパンの「蓄積⇔投資」サイクルをもつ建設投資は、現在の投資活発期を終え、5年後には資金蓄積期への動きが予想される。

つまり、『5年後(‘22年)から建設市場の30%ダウン』は十分ありうる話だ。

※ちなみに直近の歴史では、世界的バクチ経済が崩壊した‘08年リーマンショックにより、日本の建設市場は過去最大であった‘92年バブル時の約半分に、前年比で約30%ダウンした。



Q.建築業界の戦いの様相とは?

建築設計の世界は、一社が飛びぬけて独占する業界ではなく、A~Dぐらいの階層を形成し、その中で僅差で鎬を削る闘いをする業界だ。

そして、意識生産である建築の闘いは、プロジェクト毎の局地戦が主戦場で、資本は制覇力にならず、その都度の追求の中身が問われるため、評価変動も大きくなる

一方、企画・デザイン・技術力と営業力(関係力)が制覇力であるがゆえに「期待集中の構造」が形成されやすい(トップテンが上位60社売上の60%を占める)


つまり、建築設計の業界は、『競合と僅差の闘い』、『評価の変動性が高い』、『より上位の階層に仕事集中』の面をもつ。

このような特徴をもつ設計業界で、今のバブルに胡坐をかいて市場急縮を迎えれば、トップ層でも淘汰され設計事務所ランクも大幅に変動していくのは、火を見るより明らかだ。

Q.市場急縮期に、生き残り、勝っていくには?

その実現のために何より重要なのは、基盤となる『人材育成』に尽きる。

誰もが答を持ちえない状況の中では、新しい潮流を掴む追求力、それを基に次代の可能性を創造する追求力、それが唯一の武器だ。

組織として成すべきことは、闘争圧力の高い場で現実を直視し、人々の期待に応え追求する「人材を育成していく」こと


とりわけ、5年後には中堅層として組織を引っ張ってゆく現在の3~5年生あたりの成長が不可欠となる。いつまでもキャップの背中を追いかけてキャップを見習う言っているレベルにとどまっていてはおぼつかない。もっと対象領域を拡げ深いところから課題に同化して現実対象を直視する。そこに自ら一歩でも前に出ること。

その際の心の有り様は、『人々に必要なモノを自分たちの手で生み出していく』⇒そのために『自らが組織を強くする』『組織が闘争に勝つ』ことへの強固な意志。

そのなかにこそ本当の充足が待っている。


それは、まだ闘争の場に身をおいていない学生たちへの期待でもある。

目先の相対優位や私益や安定に惑わされず、未来を読み、設計業界の上位層で同類他社と熾烈な創造競争(→評価闘争)を繰り広げ、人々の期待に応え得る中身と力を身につけること。

そんな若者たちと一緒に、今後の類設計室30年を創っていきたい

(大阪設計室長 麻丘 東出)

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