勝てる提案、選ばれる提案をつくりたいあなたに~プロポ勝率1位の秘訣~

いま時代は大きく変わり、待っていれば売れる時代ではなく、新たな価値を提案する、価値競争の時代になりました。そうした中で「勝てる、選ばれる提案をつくる」にはどうすればいいのでしょうか。

建築設計では、プロポーザルやコンペという形で、クライアントから提案を求められることがあります。こうした提案競争では、勝つか、負けるか、の「0か100か」の世界。

一般にこの勝率は3割、つまり、3回に1回勝てれば良い方と言われます。

私は、提案書づくりを担当することが多いのですが、現在1年半に渡って、コンペ8戦8勝という成果をあげています。設計室全体でも年間の勝率は約6割で、設計事務所上位20社の中で堂々の1位!(日経アーキテクチュア2017年9-14号より)

なぜこれほどの成果があげられるのでしょうか。

提案過程のスケッチ


「なぜ勝てるのか?」「どう勝つのか?」

その秘訣は3つ。

1つは、「徹底的に相手を知り、想いに寄り添うこと」

2つ目は、「組織全員の力を引き出すこと」、

そして最後に「自分自身の想いの強さ(志)」。


1.徹底して「相手を知る」が提案の根幹

最近の提案を例に紹介します。業界の注目が集まり、競合も強敵ぞろいのプロジェクトがありました。

自分自身、初の業界の案件で、全く未知。実績も多くはない。そこで何を語るのか、提案するのか。

そんなときは、「とにかく相手を知る」。クライアントは、何を考え会社を経営し、どういう社会外圧の中で成長されてきたのか、今の壁はなにか?と考えていくと、自然と内側から「こういう提案が求められているのではないか」という発想が出てくる。言葉が生まれてくる。それが提案に繋がっていく。

相手以上に相手のことを知り、「顕在化している想い」だけでなく、その奥に眠る「潜在化した想い」まで理解して提案できれば、必ず相手に響く提案になります。


2.大阪と東京をつなぎ、総力をあげて「みんなで追求」する

提案の方針が決まれば、次は、全社員が読む「社内板」(社内のイントラネット)に、提案チーム中心にどんどん内容を発信していきます。すると、大阪や東京それぞれの事務所から、様々なアイデアが出てくるのです。
この提案では、3週間の提案期間の中で、77もの投稿が集まりました!

集まってくるアイデア


そこで出て来たアイデアを、チームを集めてさらに追求する。この繰り返しで、提案の精度を高めていくのです。それらを「コンセプトの言葉」にし、「建築提案と一体化」し、「提案書全体の細部の言葉にまで」行き渡らせきる。全体で一つの統合体にしていく。

「みんなで追求」することで、提案の深さも魅力も一気に増していきます。


3.心に響く提案をつくるのは、新しいことにチャレンジする自分自身の志

類設計室にはこうした場が用意されています。しかし、場を活かせるかどうかは、チームメンバー、ひいては取り組む自分自身の本気度・熱意があるかどうか。

今や、決まりきった答えはなく、マニュアル通りの提案はありえません。個人だけのアイデアではなく、多くの人達との「共に創ること」がカギです。その時には、みんなの心に響く自分自身の想いが重要なのです。


私は、提案する時は、色んな制約条件はありますが、「夢を描ける」提案を心がけています。

このときも、最後に「これまで通りでつくってくれる安定感のあるA社の提案」と「新しいことにチャレンジする類設計室案」のどちらか?という議論の中で、クライアントが「新しいことにチャレンジしよう!」といった機運となり、パートナーとして選定していただきました。

そうして、業界の競合が集まる注目プロジェクトに勝つことができたのです。相手の期待以上の可能性を感じる提案だったこと、社内の力を徹底的に引き出せたからこその勝利でした。

「みんなで追求する」。そうした場をつくり、身を投じていくことが、心に響く、勝てる提案をつくるのです。


東京設計室 企画房 5年目 山根教彦

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