未来の課題をつくりだす、監理室の仕事

設計室には、若手社員が数年間で様々な部署をローテーションで回る人材育成フローがあります。ローテーションの中で、若手社員は建築に関わる専門知識・技術を蓄積するのはもちろん、プロジェクトを推進したり、仲間をまとめる統合力を身に付け、プロジェクトをまとめるリーダーに成長していきます。ローテーションで回る部署の中に、「監理室」という部署があります。

皆さん、「監理室」ってご存知ですか?

監理室は、お施主さんと追求し塗り重ねてきた設計が、施工段階でちゃんと設計図通りに施工されているかを現場で確認する部署のことです。施工段階で出てきた様々な課題に対して、施工業者やメーカーの人たちと一緒に追求し、お施主さんの期待以上の建物を実現することも監理室の重要な役割です。

今日は、そんな監理室のやりがいと魅力をご紹介します!

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◆「課題をつくる、進める」主体意識の醸成

現場では、与えられる業務などなく、全てが課題を生み出す(=抽出して答えを出す)連続です。そのため、定例会議含め、課題推進の主体は監理者にあり、監理者の追求内容に現場の成果度、充足度が規定されます。

監理業務を始めた当初は、「どんな与件に応えようか」、または未知課題に対して「どうしよう?誰に聞けばいいかな」が先行し、「お前動き遅いぞ!」と先輩社員に引っ張られながら、やっとの思いで定例業務ができる程度の状態でした。

しかし、監理業務は、施主や現場の要望に「応える」意識ではなく、「未来の課題をつくりだす」(段取りする)という感覚が備わってきてから、一気にスピードが上がってきたように思います。

施主、業界、地域社会の期待に同化し、実現したい想いが膨らむほど、対象は広がり、未来への射程は長くなり、どんどん先を見通して、段取りしたくなる感じです。結果として、施主や施工者が充足できる課題を生み出すことに注力していました。

要するに、監理者は現場全体を広く深く見渡し、課題の推進を行う者⇒プロジェクト実現に向けて、必要な課題を作り出し、現場を統合する役割を担っており、”プロジェクト推進のエンジン”そのものです。

脱強制⇒内発喚起の大きな時代潮流の中に、もちろん自分自身もいて、関係者と議論を重ねる内に、実現に向けた気持ちが膨らみ、主体意識に火がつく。与えられる課題とは真逆。そんな中、仲間に恵まれた現場で加速度的に一体化が進みました。統合者に限らず、共認形成の主体であることは、課題を自ら生み出す力を醸成してくれる。多くの人たちと、意欲と充足を共有できる監理室でしか味わえない醍醐味です。

監理室はよく「最後の砦」と言われます。責任重大で、与件・品質・コスト・工程を巡って日々闘いの連続です。「逃げない、ごまかさない、あきらめない」姿勢で、これからもお施主さんの期待以上の建物を実現していきたいです。

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